ワクチン接種

<Vaccinated> 今朝、ついにワクチンを接種してもらった。北部コッツウォルズ病院というNHSの病院が近所にあり、そこに予約の時間に出向いて、待たされることもなくスイスイと注射してもらった。筋肉注射なのでちょっと痛いかも?と想像していたが、ほとんど感じないほどで、あっけないくらい簡単だった。

北部コッツウォルズ病院(North Cotswolds Hospital)

ワクチンはアストラゼネカ製である。ここしばらく、欧州各国から血栓の副作用を懸念する声が上がり、つられてイギリスでも不安が広まって、接種を延期する人や、違うメーカーの薬を希望する人が増えていたらしい。しかし開発者であるアストラゼネカ社とオックスフォード大学、イギリスの医薬品規制機関であるMHPR(医薬品・医療製品規制庁)、スコットランド自治政府、WHO(世界保健機関)、EMA(欧州医薬品庁)がそろいもそろって、血栓発症との因果関係は立証できず、ワクチンは安全だと言っているのだから、恐れる必要はないのだろう。

今回受けたのは第1回目の接種で、4~12か月以内に2回目の接種の案内がくるという。つまり私の場合、遅くとも6月中には全2回の接種を終えられる予定である。ワクチンを打っても100パーセント、コロナにかからないわけではないけれど、重症化する率が大幅に下がるとのこと。アメリカ合衆国とチリ、ペルーで実施された最新の大規模調査では、感染予防の効果は80パーセント、重症化予防は100パーセントという結果が出たと、今日の新聞に出ていた(”US trials prove safety of Oxford-AstraZeneca Covid vaccine“)。

1月に開始したイギリスのワクチン接種キャンペーンは、これまできわめて順調に進ん時できた。このペースでいけば、政府の当初の予定を前倒しして、6月初旬には全成人(18歳以上)に少なくとも1回のワクチン接種が完了する予定だった。しかし、ワクチン生産国の一つであるインドで供給の遅れが生じ、さらにEUがイギリス向けのワクチンを禁輸する恐れが出てきたため、予定が8月頃までずれこむ可能性が出てきた。

しかもヨーロッパでは、EU・各国政府のワクチン政策の無残な失敗のため、感染が引き続き拡大している。大陸でも同じように収束していってくれなければ、その波は結局イギリスにも及び、せっかく下がってきた感染率も再び上昇してしまう。自分が住んでいる国だけ上手くいけばいい、という話ではないと改めて感じる。